『SAW』

低予算大ヒット映画『SAW』


ソウ―SAW (角川ホラー文庫)

ソウ―SAW (角川ホラー文庫)

ちょっとググると色々と感想が。



感想は概ね同じですが、少々狂気に慣れすぎてきたかもしれません。
自分的な評価は5段階で★★★☆☆です。レイトショーで1200円ぐらいが良い感じ。
確かに映画を観ていて思い出したのは「羊達の沈黙」と「CUBE」でしたが、
どうも張り巡らせた複線、それすらもありきたりだと思えてきてしまいました。


映画は当たり前の日常を、偶然の創りあげた奇跡に見せてしまう魔法だと思います。
でもそれは多くの場合の真実を含んでいます。
いつの時代も本当に恐ろしいのは、人間自身です。
世界は人間の思うように創りあげられたが故に、人間の狂気によってもまた破綻します。
それを気付かずにいられるように社会にはあらゆるルールが存在します。


しかし、心の闇の部分が消えることはなく、
地球の多くが人類にとって今だ未知であるように
人間それぞれもまたブラックボックスなのです。
そして、それはふとしたきっかけでスイッチが入ってしまいます。


そうした人間の根底にある恐怖。それらを投射する必要のある映画は必要悪なのかもしれませんね。